貴族探偵がドラマ化するらしいので原作小説の紹介

おたく嗜好
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フジテレビで4月から始まる月9ドラマ『貴族探偵』

原作小説を読んだことがあったので、その面白さを紹介します。


あらすじ

本格愛好家へ贈る、ディテクティブ・ミステリーの傑作!!

自らは推理をしない「貴族」探偵、登場。

推理などという〈雑事〉はすべて、使用人任せ…。
「趣味」探偵の謎の青年が、生真面目な執事や可愛いメイド、巨漢の運転手などを使い、難事件を解決する。
知的スリルに満ちた本格ミステリー!

麻耶雄嵩5年ぶりの最新刊。

amazon貴族探偵 (集英社文庫)より

“本格ミステリ・ベスト10”で1位に輝いたこともあるミステリー小説です。(短編集)

作者:麻耶 雄嵩

推理小説好きの人なら知らない人はいないほどの有名な作家さん。

探偵が事件の謎をロジカルに解いていく、いわゆる『本格推理小説』を得意としています。

個人的に、この作者の作品の魅力はひねくれた展開個性的な登場人物だと思います。

物語でよくあるお約束や、ありがちな展開。こういったものを逆手に取って良い意味で読者を裏切ってくれるのが気持ちいい。

おすすめの作品は『さよなら神様』と『螢』

どちらも独特の設定と展開。ラストに衝撃を受けました。

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ポイント

原作小説を読んでいて面白かったポイントです。

ドラマでこの面白さをどこまで表現できるか。

 

探偵のくせに推理しない主人公

主人公はイケメンの貴族探偵……ですが、彼は全く自分で推理しようとしません。

あくまで探偵は『趣味』でやっているらしく、常に余裕たっぷりで真剣ではない様子。

細かい捜査や推理は全て召使いに任せきり。

その間に自分は何をしているかというと、事件に巻き込まれた女の子をくどいてばかり。

……腹立つ。

弱点や欠点があるのかといえばそうでもない。性格が悪いだけでただのイケメン。おいしい所だけもっていく感じもただのイケメン。常に物語の中心でやりたい放題。

そして謎のコネ(貴族?)があるらしく、警察も彼に対して何も文句が言えない。

部下をこき使って事件解決。そして何もしていないのに自分はどや顔

……腹立つ。

とにかくこの貴族探偵にはイライラさせられます。

ただ、このイライラするポイントを的確に突いてくる感じ。

逆に気持ちいい

ミステリアスで腹が立つ貴族探偵に注目です。

 

めちゃくちゃ有能な召使い

貴族探偵の命令を何でもこなす召使いたち。

田中とか佐藤とか名前も雰囲気も平凡な感じですが、彼らがめちゃくちゃ有能。

事件の手柄はだいたい彼らにあるといってもいいでしょう。

なのに功績は全て貴族探偵に譲り、あくまで『ご主人様の趣味に付き合ってあげてる』スタンスを保っています。

この召使いの隠れた有能感は、ドラマでも一つの見どころになるのではないかと思います。

 

よくできたトリック

この部分の面白さは断然小説が勝るだろうと思います。

やはり文字にした方が描写が細かいし、推理のロジックを理解しやすい。

映像作品には映像作品の魅力があると思いますが、やっぱりミステリーは小説で楽しむのがベストだと思います。

(『貴族探偵』の話しの中で特に面白かったのが『こうもり』なんだけど、これをそのまま映像化するのは無理だろうなあ)

 

まとめ

小説『貴族探偵』おすすめです。

貴族探偵の独特なキャラクターはドラマ映えすると思うし、貴族探偵と女探偵の推理対決も面白くなるんじゃないかなあと思います。

ただ、推理の部分の面白さは小説には勝てないと思うので、その部分に物足りなさを感じた方は原作小説の方をオススメします。

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貴族探偵だけでなく、麻耶 雄嵩先生の作品はどれもオススメです。

 


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