【ダークヒーロー】と聞いて、あなたは誰を思い浮かべるでしょうか。
僕は真っ先に彼が浮かびました。
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ルルーシュ・ランペルージとは、2006年から公開されたアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場する主人公のことである。
プロフィール
年齢: 17歳~19歳
誕生日: 皇歴1999年12月5日
身長: 178cm
cv: 福山潤
経歴
神聖ブリタニア帝国元第11皇子として生まれる。
幼い頃に母、マリアンヌが襲撃によって死亡し、妹は視力と歩行能力を失う。
その後、ルルーシュはナナリーと共に外交の道具として日本に送られ、そこで少年時代を過ごす。
日本がブリタニアの植民地になった後はアッシュフォード家の下で素性を隠し、普通の学生として生活する。
成績優秀で、学園では生徒会副会長を務める一方で、祖国ブリタニアへの憎悪と復讐心を常に心の奥底で抱いていた。
その後の経歴についてはアニメ参照。
二つの顔
学生ルルーシュ
アッシュフォード学園に通うごく普通の学生。生徒会副会長。
頭脳明晰、成績優秀で、スポーツ以外は何でもこなす。
よく授業をさぼり、貴族と賭けチェスなんかをしている。
すごくモテる。
ゼロ
ブリタニアの支配から弱者を守るテロ組織『黒の騎士団』のカリスマ的リーダー。
人前では決してマスクを外さないため、その正体は不明。
『ギアス』と呼ばれる人を命令に従わせる能力を持つ。
能力を利用してブリタニア帝国を倒し、独立国家を作ろうと企む。
以下、若干のネタバレを含みます。
行動原理
すべては妹のため
母が死に、父に見捨てられたルルーシュにとって、妹のナナリーは唯一の愛すべき家族である。歩くことも見ることも出来ない妹のため、ルルーシュは『ナナリーが住みやすい世界』を作ることを決意する。
アニメ界でも一二を争うほどのシスコンぶりを見せるルルーシュだが、ナナリーの性格が良すぎるので、そうなってしまうのも仕方がないのかもしれない。
テロに暗殺に文化祭、いろいろなことを企てるルルーシュだが、彼の行動の根本には、常に妹の存在がある。
権力者が大嫌い
小さい頃から権力者の醜い部分ばかりを見てきたルルーシュ。プライドの高いルルーシュにとって、能力もないのに偉そうにしている権力者たちは、見過ごすことの出来ない存在なのだろう。
『弱者のため』に行動するルルーシュ。これは主に、弱者である妹ナナリーを思ってのことである。しかしそれだけではなく、「自分勝手な貴族とは俺は違う」という、大嫌いな権力者に対する対抗心からくるものでもあるのだろう。
結果に伴う犠牲は気にしない
ルルーシュが練る作戦や計画は、全て論理的な分析と考察に基づいて行われている。そして、目標達成のために生じる犠牲や損害は全く気にしない。
ルルーシュが計画する作戦の下では、まるで部下がチェスの駒であるかのように死んでいく。そしてそんな部下に悲しみの感情を向けることもなく、むしろ計画通りだと言わんばかりに彼は笑うのだ。
目標の達成のためなら手段を選ばないその姿勢は、ある意味父である皇帝と似ている部分なのかもしれない。
ダークヒーロー的魅力
優しくなるほど弱くなる
ルルーシュが立てる緻密で冷酷な計画。その計画はほとんど完璧で、もはや誰にも止めることが出来ない。しかし、そんな彼の計画でもときにはイレギュラーが生じることがある。
そのイレギュラー要素として最も強く働くのが、ルルーシュの親友である枢木スザクの存在だろう。
彼は、ルルーシュとは幼いころからの仲で、お互いが信頼し合う関係である。そんなスザクが、避けられない自分の敵として目の前に立ちはだかるのだ。
生じるイレギュラーはそれだけではない。ルルーシュの周りにいる部下や学園での友人が、次々と彼の想定外の行動を起こしていく……。
アニメ『コードギアス』の一番の魅力は、主人公ルルーシュの企てる鮮やかな反逆劇にあると思う。しかし、『ダークヒーローもの』としての一番の魅力は、ルルーシュの計画が破綻したときにある。
そもそも、なぜ完璧であるはずの彼の計画が破綻してしまうのか。それは、冷酷なルルーシュの心の中にある人間的な部分が影響している。
憎んでいた敵が、実は自分の親友だった。ルルーシュがただの純粋な悪人なら、この事実が明らかになっても計画が破綻するはずがない。しかし、そこでルルーシュが混乱してしまうのは、親友に対する計画とは別の強い思いがあるからである。
物語の序盤では、思い通りに世界を混乱させ、「フハハハハ!」と高笑いをしていたルルーシュ。しかし物語が進むにつれ、苦悩の表情が浮かぶ回数が多くなってくる。
妹だけであった自分の守るべき対象がどんどんと増えていき、計画はますます複雑化していく。
計画が複雑化するにつれ、イレギュラーが生じる回数もどんどんと増えていき、次第にルルーシュはじわじわとピンチに追い込まれていくのだ。
完璧な計画が崩壊する瞬間、理性的な主人公が感情を見せる瞬間。そんな瞬間に、彼のダークヒーローとしての魅力が光る。
世界の平和≠妹の幸せ
ルルーシュは重度のシスコン。彼の行動は全て妹のため……だったが、次第にそうはいかなくなってくる。
ルルーシュのもう一つの顔『ゼロ』。ゼロとして多くの人々を救い、そして、多くの人々を犠牲にしてきたルルーシュにとって、【平和な世界を作ること】も、絶対に達成しなければならない目標になっていく。
しかし、ここで問題が生じる。
【妹を幸せにするための行動】と、【世界を平和にするための行動】が、大きく異なり始めていることに気が付くのだ。
妹を救うか世界を救うか。そんなとんでもない選択を、ルルーシュは迫られることになるのである。
ダークヒーローには、何らかの矛盾を抱えている場合が多い。心理と行動の矛盾、理想と現実の矛盾……。
いろいろあるが、今回言えるのは理想と理想の矛盾だろう。
個人としての理想と、社会全体の理想。この二つの理想が重ならない悲劇が、『コードギアス』のラストへと繋がっていく。
名言
撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ
アニメ一期第一話より
かなり有名なこのセリフ。
リーダーとして計画を立てながら、自身も前線に立つルルーシュの性格が表れている。
コードギアスって、もう10年も前の作品だったんですね。
僕が初めてこの作品を観たのは、再放送か何かだったと思います。
未だに映画なんかで盛り上がっているのはすごいなあ。
画像:(C)SUNRISE/PROJECT GEASS Character Design (C)2006 CLAMP・ST
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