公開された『キャプテン・アメリカ シビルウォー』
今すぐ観に行きたいけれど、『アントマン』を観ないと始まらない!
ネタバレちょいアリの感想です。
あらすじ
仕事や人間関係がうまくいかず、頑張ろうとすればするほど空回りしてしまうスコット・ラング(ポール・ラッド)。別れた妻が引き取った娘の養育費も用意することができず、人生の崖っぷちに立たされた彼のもとにある仕事が舞い込んでくる。それは肉体をわずか1.5センチに縮小できる特殊なスーツをまとい、正義の味方アントマンになるというものだった。スーツを着用した彼は、ヒーローとして活躍するために過酷なトレーニングを重ねていくが……。
元犯罪者の冴えないダメ人間がアントマンになり活躍する。
ざっくり言えば王道の、コミカルで楽しいヒーローものでした。
アントマンの魅力
ちっさい
全長わずか1.5cmのヒーロー。この設定が、まず何よりも面白い。
本人は至って真面目に戦っていて、アクションもそれなりに激しいです。
ですが、それはあくまで1.5㎝の主人公視点で見ればの話。
普通の大きさの人間から見ると、ただのコミカルな茶番に見えてしまいます。
おもちゃの機関車トーマス上で戦闘したり、スーツケースの中で殴りあったり……。
真面目なのかふざけてるのかよくわからない演出が楽しかったです。
相棒はアリ
小型化したアントマンにとっては、小さなアリも頼もしい存在。
アントマンはアリに脳波(?)を送ることでアリを自在にコントロールすることが出来ます。
アリに乗って空を飛び回るシーンは爽快でしたが、一方で
「アリでけえよ……」
という若干の不快感も感じました。
巨大なアリとじゃれ合うシーンなんか鳥肌ものです。
正直アントマンにはなりたくない。
しかし、主人公が相棒のアリに名前を付けて可愛がるせいか、次第にアリが可愛く見えるという不思議な錯覚に陥てしまいました。
なぜだろう、アリが死ぬだけでこんなにも悲しくなるなんて……。
ガバガバの設定
異世界からのワープとか、ぴちぴちの90歳とか、ところどころでぶっ飛んだ設定を入れてくるマーベル映画ですが、『アントマン』の設定もかなりぶっ飛んでいました。
並べてみると、その大胆さがよくわかります。
設定1.原子間の距離をいじることで小さくなる
いきなりぶっ飛んでます。いわゆるスモールライトと同じ効果です。
設定2.同じようにして大きくもなれる
いわゆるビッグライトと同じ効果です。余裕でノーベル賞ものでしょう。
設定3.小さくなってもパワー、強度は変わらない
質量保存の法則というものでしょうか。映画では一寸法師もびっくりのパワーを見せていました。
設定4.小さくなれば体重は軽くなる。
普通にアリの上に乗ってました。パワーは変わらないのに、体重は減るみたい。
戦車をキーホルダーにして持ち運びも可能。
質量保存則? そんなものはなかった。
設定5.リミッターを外せば永遠に小さくなり続ける
原子間距離をいじって小さくなる仕組みなのに、頑張れば原子よりも小さくなれるらしい。
そして量子の世界では、時間の流れが普通とは違うらしい。
ここら辺は、どこまでがフィクションなのかよくわからない。
正直、設定は矛盾だらけだと思います。
でもいいんです。むしろそこが魅力だと思います。
『小さくなってアリと一緒に戦う』
この魅力的な設定は、ガバガバな設定からしか生まれません。
それに滅茶苦茶な設定にしては、いろいろな屁理屈をつけて上手く誤魔化せているように感じます。(なんとか粒子とか)
ドラえもんに余計なツッコミを入れないように、こういう映画は純粋にSFとして楽しむべきだと思いました。
まとめ
『シビルウォー』のために今さら観たんですが、予想以上に面白かったです。
やや緊張感に欠けるとは思いましたが、娯楽作品としては一級品ではないでしょうか。
いやあ、映画館で観ればよかったなあ……。
コメント