派手なシーンは少な目だった今回。
その分いろいろな設定が明かされ、緊張感とギクシャクした感じが強まってきました。
3話『捧げる祈り』 あらすじ
顕金駅を脱出した甲鉄城は、幕府の要害――金剛郭を目指す。
しかし、甲鉄城の人間たちは早くも内部対立し、生駒たちカバネリを追い出そうとする。
急遽リーダーになった菖蒲にそれを治める力はなくて……。
感想
シャレにならない暴力系ヒロイン
『ドゴッ!バキッ!』 無名が生駒を殴る蹴るしていたとき、こんな音がしていました。
作中最強キャラだけに、何気なく生駒を蹴るだけでもかなりの破壊力がありそうです。
半不死身であるカバネリの生駒は、無名の格好のサンドバッグな様子。
『お前を強くしてやる』という正当な理由があるからか、生駒も強くは言い返せないようでした。
とにかく生駒が不憫でならない。
……やばい、今回これくらいしか気楽に書けることがない。
武士とかモブキャラとかが面倒くさい
「カバネリなんて信用できるか! 殺してやる!」
「弔いしたいから列車を止めてくれ!」
「お前だけ飯二つもらってただろ!」
前から思っていたのですが、とにかく理性的に考えられない奴が多すぎます。
命がけで戦った生駒に対して感謝の一つも示さないモブキャラたち。
自分たちだけでは到底カバネを倒せないのに、余計なプライドや固定観念にとらわれる武士たち。
こいつらがいるせいで、列車内はとにかくギスギスしていました。
それを観ている僕の心は少しイライラしました。
しかし一方で、これが普通の人間の反応なんだろうなあ、とも思ったりします。
カバネに散々な目に遭った後で、半分カバネみたいな奴がいたら、そりゃあ憎しみの感情を向けたくなることでしょう。
ましてや信用するなんて、中々出来ることではないです。
無名の無神経な対応も、変な誤解を与えていますし。
果たして全員が一致団結し、カバネに立ち向かう日はくるのでしょうか……。
生駒の暗い過去
「生駒の手の石には何か秘密があるはずだ!」
以前、そんな予想をした気がしますが違いましたね、
ただの河原のきれいな石かよ。
まあしかし、ただの石をあんな邪魔なところに身に着けているのは凄いですね。
妹をカバネに殺された生駒。形見になってしまった石を、常に握りしめているわけです。
凄い信念というか、流石は生駒というか。
そして、さらに気になったのがこのセリフ
あのとき、たとえ一緒に死んでも、恐れをねじ伏せて戦うべきだった。あの日の臆病を何万回憎んでも、妹は帰ってこないんだ……。
生駒の話を聞いていて気づいたことがあります。それは、生駒と進撃の巨人のエレンは、行動原理が少しだけ違うということです。
ここで、エレンの有名なセリフを思い返してみましょう。
駆逐してやる! この世から、一匹残らず!
アニメ2話より
エレンの最も根底にある行動原理、それは、巨人に対する憎しみです。
目の前で自分の母親を食い殺されたエレン。彼はその時からすでに、巨人に立ち向かおうとしていました。
そう、エレンは根っからの熱血主人公タイプなのです。
一方、生駒の場合はどうでしょうか。
彼もエレンと同じように、目の前で妹を殺されてしまいます。
しかし、当時の生駒はエレンとは違い、人に助けを求めるという消極的な決断をしてしまいました。
生駒はその決断を、今までずっと後悔し続けているのです。
ここから見えてくる生駒の行動原理。それは、自分の弱さに対する憎しみだと思います。
生駒は自分の過去を語るとき、カバネに対する恨みも、そして助けてくれなかった人間に対する恨みも語りませんでした。
ただ妹に対する強い思いと、その妹を救えなかった自分に対する戒めの言葉を繰り返していました。
生駒の暗い過去と行動原理からすれば、彼が狂気的なまでに人助けをすることにも納得がいきます。
血を飲まないと生きられない! そりゃ信用出来ねえよ
ラストは衝撃でした。
ただでさえカバネリへの不信感MAXなのに、『血を頂戴♡』なんて言われればもう完全にアウトでしょう。
・血を飲まないと生きられない
・ほぼ不死身
・なんだか血の巡りが悪い
・ときどき理性を失う
・ちょっと臭い
ここまで怪しい要素が重なってしまうと、さすがの菖蒲(あやめ)様でもドン引きするんじゃないでしょうか。
最初は誤解されることばかり言う無神経な無名に違和感を感じていましたが、彼女はもう、人からの信用は期待していないのでしょうね。
カバネリに襲われる以前に、仲間割れの心配の方が強まってきました。
こんな状況で、果たして生駒たちは目的地まで辿り着くことができるのでしょうか。
どんどん暗い方向へ進んでいく『カバネリ』
既にどうなればハッピーエンドなのかよくわかりません(笑)
ぎくしゃくした状況で、次回は再びカバネリが攻めて来るらしいです。
しかも、カバネリの中でも戦闘力が高い『ワザトリ』とかいう種類らしい。
これはアツい戦闘が期待出来そう。
次回も楽しみです!
次回記事:甲鉄城のカバネリ 【4話感想】 生駒! 新しい血よ!
画像引用:©カバネリ製作委員会
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